オレ「なっ、デュノールより成長した馬がいただろ？」
マスター「お前が名を上げた馬じゃなかったけどな・・・」
ガミ「やっぱりモレイラっす」
オレ「モレイラ人気だけで３番人気に押し上げられた馬だと思ったぜ」
マスター「依頼された馬を確実に乗りこなすのは並大抵じゃない」
オレ「確かに最後に使った伸び脚は勝つために騎手に使わされている感じがするな」
ガミ「勝つべくして勝ったレースだったっす」
マスター「モレイラはいつまで日本にいるんだ？」
オレ「今月の28日までらしい」
ガミ「ダービーには乗れないっすね」
マスター「また新たに申請したら乗れるんじゃないのか？」
オレ「堀調教師が身元引受人になってるからどうなんだ？」
ガミ「高柳大調教師が堀調教師にお願いに行くんじゃないっすかね」
オレ「自分で身元引受人になればいいんじゃないのか？」
マスター「皐月賞馬にダービーでの活躍を期待するのは当然だけど鞍上は大切だぞ」
ガミ「モレイラが『特別な馬になる』って言ったのは三冠馬誕生の予言じゃないっすかね」

勝った11ミュージアムマイル(黒鹿・モレイラ・高柳大厩舎)は道中いろいろとアクシデントに見舞われている。２コーナーを回ってレースが落ち着いた頃合いで17ファウストラーゼン(鹿毛・杉原・西村厩舎)がお約束のように大外をマクって出た直後に内にいた１ニシノエージェント(黒鹿・津村・千葉厩舎)が外へヨレて５ジョパンニ(鹿毛・松山・杉山晴厩舎)の進路を外へ替えさせた時にその外にいたマイルは体当たりを食らって外へ弾かれている。そしてその後にも５とのポジション争いで外に弾かれている。この時の馬のトモ同士の接触は半端なものでは無く、馬によっては戦意を喪失していまうほどの勢いがあった。マイルはこのアクシデントに怯む事無く対応して５の前に入ってレースの流れに乗ることが出来た。そして４コーナーを回る時には外へ出して前を行くクロワデュノール(青鹿・北村友・斉藤崇厩舎)を追い、モレイラの放つ左ムチ２発、右ムチ２発に応え見事な末脚を爆発させてゴールを先頭で通過した。見事な直線差し切り勝利であった。デュノールにとっては最後にあの脚を使われては仕方がないと脱帽するしか無かった。３着には共同通信杯を制した６マスカレードボール(黒鹿・横山武・手塚久厩舎)が入った。　　続く