ここまで中央6連勝、通算14連勝という見事な戦績で中央の馬たちを震え上がらせた。そして臨んだ中央GⅠレース・天皇賞秋(東京芝2000m良・河内)。その年の天皇賞春(京都芝3200m稍)、宝塚記念(阪神芝2200稍)を勝って7連勝中の上がり馬・タマモクロス(芦毛・南井・小原厩舎)を抑えて1番人気(2.1倍)に押し上げられていた。ファンはかつてのスーパースター・ハイセイコーを重ね合わせて「雑草魂」に期待をしたのだろう。レースは逃げるレジェントテイオーを2番手で追走したタマモクロスが最後の直線で抜け出し優勝した。オグリは最後に追い上げたが11/4馬身差届かずの2着に終わった。続くジャパンカップ(東京芝2400m良・河内)は3着(3番人気/1番人気はタマモクロスで2番人気は凱旋門賞馬・トニービン)だった。
マスター「さすがのオグリも芦毛の先輩・タマモクロスには敵わなかったな」
オレ「あの時の芦毛対決は話題性が強かったし見応えがあった」
ガミ「それまでは先行するタマモをオグリが捕まえに行くってレースだったっすよね」
マスター「そうそう、そういう戦術で闘って来ているからな」
ガミ「でも有馬では立場が逆転したっす」
マスター「タマモがゲートを出遅れたってこともあってオグリが終始前でレースを進めてたな」
オレ「タマモが最終コーナーを回って上がって来た時も落ち着いてた」
マスター「並びかけられたけど抜かせない勝負根性を見せたな」
ガミ「俺の方が強いんだという意思表示だったっす」
マスター「岡部の勝負運の強さを感じたな」
オレ「馬5騎手5、競馬は割り勘なのさ」
今夜のスナック・パドックは有馬記念の話題で盛り上がった。なぜオグリが多くのファンから愛されたか?それは翌年1989年にオグリが見せた半端ない勝負根性が要因であると思われる。春夏を休養にあてたオグリ5歳(現4歳)は9月中旬のオールカマー(中山芝2200m良)から始動する。鞍上はタマモクロスの引退により空いた南井に任せられることとなった。結果は後続に13/4馬身差付けての差し切り勝ちだった。休養明けのレースを快勝したオグリは天皇賞秋トライアルレース・毎日王冠(東京芝1800m稍)へと駒を進めた。
・・・続く・・・
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