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らすかるすずか
  北海道
ポイントフラッグの息子、ゴールドシップ
2015/03/21 22:06

明日の阪神メイン、阪神大賞典に、ゴールドシップが出走する。
現時点で断トツの1番人気、もし勝てば同一重賞3連覇の偉業を達成することになる。

「現役競走馬でだれが一番好き?」と聞かれれば、私は「有名馬では」という但し書き付きで「ゴールドシップ」と答える。
もちろん、展開がハマった時の底知れぬ強さ、それと対照的なもろさ、ステイゴールド産駒への思い入れ、という理由もあるのだが、それ以上に私にとっては愛しの牝馬、ポイントフラッグの息子である、という点が最も大きい。

ポイントフラッグは、牡馬に強豪がそろっていた1998年生まれ世代である。
小さな牧場で、メジロマックイーンとパストラリズム(その父プルラリズム)の間に産まれた芦毛の彼女は、2000年11月のデビュー時点で500キロを超す巨漢馬であった。
繁殖入り後、大きな子供ばかり生まれてくるため小柄なステイゴールドを配合したものの、翌年産まれてきたゴールドシップが、生産者の意図せざる大柄な馬体の持ち主であったことはよく知られている。

彼女は、折り返しの新馬戦を勝ったのち、500万下3着を経て、格上挑戦の紅梅Sで2着に入り、その後エルフィンS、チューリップ賞と連続して2着となり、牝馬クラシックへと駒を進めた。

クラシックでの結果は、桜花賞13着、オークス11着。
秋華賞には出走せず、ポートアイランドS7着を経て出走したエリザベス女王杯では10着。
その後は準オープン、さらに1000万下条件に降級するも勝ちきれず、2002年8月のマラヤンRATのレース中に故障を発生、競走中止。
最悪の事態は免れ、引退、繁殖入りとなった。

当時私はメジロマックイーンの娘に注目していて、1998年のクラシックではエイダイクインを応援していたし(ただし故障で桜花賞後休養)、出遅れで知られるメジロディッシュとの仔、メジロシャープの愛知杯2着で大喜びしていたほどであった。
ポイントフラッグも、当然その系譜に連なるものであって、勝ちきれないまでも2着を続けた末にクラシックに駒を進めた彼女のけなげな走りに、何か切なさと愛しさのようなものを感じていた。

しかしいつの間にかオープンから姿を消し、ひっそりとターフを去った彼女のその後については、「繁殖入りした」という事実だけが胸に残るのみで、時の経過とともにその思い出が風化していったのは、やむを得ないだろう。

「ポイントフラッグの仔が、共同通信杯に出る」。
そのニュースが、私の心の中の埋み火を再び燃え上がらせた。
ゴールドシップ。
この母似の芦毛馬は、一度は途絶えかけた私の一頭の牝馬への想いを、永遠のものとして昇華させてくれたのだ。

写真は2013年宝塚記念のパドックでのゴールドシップである。

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