静内の名門、トウショウ牧場の閉鎖が発表された。
トウショウボーイ、シスタートウショウ、トウショウファルコ、スイープトウショウ…。
70年代から80年代にかけて活躍馬を輩出し、一時不振に陥るも2000年代に息を吹き返したが、近年は華々しく活躍する馬に恵まれなかった。
「天馬」と呼ばれたトウショウボーイ。
自身が競走馬として、種牡馬として大活躍したのはもちろんだが、その牝系からも活躍馬が多数出ている。
いわゆるソシアルバターフライ系。
ボーイの一つ上の姉ソシアルトウショウは、自身も重賞を勝ったのみならず、トウショウペガサス、トウショウサミットといった重賞馬を産んでいて、その牝系はこの牧場にとって重要な役目を果たしてきた。
日本屈指の名門、シラオキ系もコーニストウショウを通して広がり、その中にはシスタートウショウ、シーイズトウショウがおり、他牧場の生産だがあのウオッカもこの牝系の出身である。
私がそもそも競馬というものを知ったのはミスターシービーが活躍しているのを見たからだが、その父トウショウボーイの名は、私の胸に深く刻まれた。
どちらかというと私はテンポイントびいきではあるけれど、彼が血を残せなかった分、ライバルがいい仔を出してくれて、テンポイントもさぞかし報われた気持ちだったのではないか。
私はこれまで2度、トウショウ牧場にお邪魔したことがある。
シーイズトウショウとスイープトウショウの関係をお聞きしたり、あこがれの牝馬シスタートウショウと再会したりと、思い出がいろいろと蘇ってくる。
繁殖牝馬や仔馬は、セリで売却されることになるという。
牧場の名は消えても、あの勝負服と綺羅星のごとき名馬の蹄跡は、いつまでもファンの記憶に残ることだろう。
写真は2012年、繁殖入りして何年も経ったスイープトウショウである。
この時はステイゴールドの仔がお腹の中にいた。
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