本質的に、オグリキャップはマイラーだったのではないかという気がする。
もちろん2500メートルの有馬記念も勝っているから、単なるマイラーではないだろうけど、それはこの馬の並はずれた精神力と強靭な肉体の裏付けがあってのことと思われる。
マイルCSでのバンブーメモリーとの激闘、そして1990年の安田記念でのレコード勝ちは、この馬のマイラーとしての資質を存分に示した好レースといっていいだろう。
この安田記念では、それまでの南井克巳騎手に代わって、武豊騎手が手綱を取ることになった。
このことは、武騎手が「オグリは何を考えているのかわからないので嫌いです」とテレビで発言していたにもかかわらず騎乗したということで、良くも悪くも大いに話題を呼んだ。
ただ、今にして思えば平成の競馬ブームを牽引したのは紛れもなく武騎手とオグリであり、その意味で運命に導かれるようなものだったのかもしれない。
当日の1番人気はもちろんオグリキャップ。
以下、オサイチジョージ、バンブーメモリー、ヤエノムテキ、ホクトヘリオスが続いた。
レースは、ケープポイントが先導する形となり、オグリはピュウターオールとともに2番手の好位につける。
ヤエノムテキは5番手、そして最大のライバルバンブーメモリーは中団からやや後ろに控える。
直線、早々とオグリが抜け出す。
そこにヤエノムテキが、バンブーメモリーが襲い掛かるが及ばない。
オサイチジョージも脚を伸ばすが、結果はオグリの優勝。
勝ち時計は1分32秒4のレコードタイムであった。
まさしくオグリの面目躍如たる処であったが、この後彼は長いトンネルに入ってしまう。
安田記念で退けたはずのオサイチジョージに宝塚記念で競り負け、秋は掲示板にも載れない大敗。
しかしオグリはそれで終わらない。
再び武豊騎手とコンビを組み、奇跡を起こす。
写真は2006年秋、優駿スタリオンステーションにて。
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